こんにちは。
みなさんは、サモエドと聞いて、どんなイメージを持ちますか？
白くふわふわの毛、口角が上がった笑顔のような表情、人懐っこくて温和な性格…。 そう、サモエドは笑顔の犬種として有名ですが、実はその笑顔には深い歴史と秘密が隠されているのです。
サモエドは、ロシアのシベリア北部に住むサモエド族という遊牧民と共に暮らしてきた犬種です。
約3000年以上もの間、人間と一緒にトナカイの番や狩猟、そり引きなどに従事してきました。
人との信頼関係が深く、知的で穏やかな性格が形成されました。
19世紀から20世紀にかけて、サモエドは南極や北極の探検でそり犬として活躍しました。
その強靭な体力と耐寒性、そして人間に対する従順さが評価されました。
探検隊の中には、サモエドをイギリスに持ち帰った人もいました。
イギリスでは、サモエドの美しい白い被毛と均整の取れた体型が人気を集めました。
特に、エドワード7世の妻であるアレキサンドラ王妃はサモエドを愛し、繁殖にも力を入れました。
そのため、現在のヨーロッパやアメリカにいるサモエドの多くは、王妃の愛犬の子孫と言われています。
日本では、高度経済成長期にサモエドに似た日本スピッツが流行しましたが、その後はサモエドの温和な性格が注目されるようになりました。
サモエドは、古くから人間と共に生活してきた歴史のある犬種です。
その笑顔のような表情は、人との絆の証なのかもしれませんね。
サモエドの笑顔のような表情は、”サモエド・スマイル”と呼ばれています。
口角がキュッと上がっていて、にこにこと笑っているように見えるのが特徴です。この表情は、スピッツ系の犬種に共通する顔のパーツのバランスによって作られています。
アーモンド形の目やその位置、緩やかにカーブを描いている口角が、笑顔を作り出す絶妙なバランスで配置されているのです。
さらに、真っ黒な瞳と黒い口角が白い毛に映えて、より一層魅力的なサモエド・スマイルを際立たせています。
サモエド・スマイルは、人間に対する信頼や愛情の表れとも言われています。
サモエドは昔から人間と密接に暮らしてきた歴史があり、人を信頼していてとても温厚な性格です。
サモエドの性格と特徴は以下のようになります。
温和で遊び好きで、人やほかの犬と仲良くできるフレンドリーな犬種です。
甘えん坊で寂しがり屋で、飼い主さんと一緒にいたいと思う犬種です。 警戒心が強く神経質な一面もあり、防衛的に吠えることもあります。
力が強く頑固な一面もあるので、しっかりとしたしつけが必要です。
白くふわふわの被毛と笑顔のような表情が特徴で、存在感があります。
寒さに強く暑さに弱い犬種で、被毛のケアや温度管理に注意が必要です。
運動欲求が強くスタミナがある犬種で、毎日の散歩や遊びでエネルギーを消費させる必要があります。
サモエドは大型犬に分類される犬種ですが、大型犬の中では小さめのサイズです。体高はオスで54～60cm、メスで50～56cm、体重はオス・メスともに16～30kgほどです。
サモエドの毛色は、白くふわふわのダブルコートで覆われています。
毛色の種類は、ピュアホワイト、クリーム、ホワイトにビスケットが入っているものがあります。
ピュアホワイトは純白で、クリームは淡い黄色がかった白色です。
ホワイトにビスケットが入っているものは、白色に薄い茶色が混ざっています。
サモエドの大きさや毛色は、原産地であるシベリアの厳しい寒さに適応したものです。
そのため、日本の暑い気候には弱く、温度管理や被毛のケアに注意が必要です。
温度管理については、以下の点に注意してください。
夏場は直射日光や高温多湿の場所を避けて、涼しい室温を保ちましょう。
水分補給をこまめに行いましょう。
熱中症の症状に気づいたら、すぐに獣医に連絡しましょう。
冬場は寒さに強いですが、極端に低い温度や雪の中で長時間放置しないでください。
被毛のお手入れについては、以下の点に注意してください。
抜け毛が多いので、毎日のブラッシングが必要です。
ブラッシングは、オーバーコートとアンダーコートの両方に行いましょう。
シャンプーは月に1回程度で十分です。
シャンプー前にはブラッシングで抜け毛を取り除いておきましょう。
シャンプー後はドライヤーでしっかり乾かしましょう。
トリミングは必要ありませんが、足裏やお尻周りの毛は清潔に保つためにカットしておくと良いでしょう。
サモエドは、温度管理と被毛のお手入れに気を付ければ、快適に暮らせる犬種です。
サモエドは、人との絆の証とも言える笑顔のような表情を持つ犬種です。
その笑顔を長く見守るためにも、気をつけたい病気について知っておきましょう。
サモエドは、遺伝的な病気は少ないと言われていますが、中・大型犬に多いとされる関節や胃の病気に注意が必要です。
気をつけたい病気は以下の通りです。
股関節形成不全：股関節の異常によって歩行や運動に支障が出る病気です。
遺伝や栄養、過度な運動などが原因となります。
症状としては、歩き方がおかしい、立ち上がりにくい、痛みを訴えるなどがあります。
予防のためには、適切な体重管理や運動量の調整、関節に負担のかからない敷物や床の用意などが大切です。
胃拡張・胃捻転：胃が空気や液体で膨らんだり、ねじれたりする病気です。
食べ過ぎや早食い、食後の激しい運動などが原因となります。
症状としては、お腹が膨れる、吐こうとする、呼吸が苦しい、ぐったりするなどがあります。
予防のためには、食事の回数や量の調整、食後の安静、食器の高さの調整などが大切です。
皮膚炎：皮膚に炎症やかゆみが起こる病気です。
アレルギーや寄生虫、細菌や真菌などが原因となります。
症状としては、毛が抜ける、皮膚が赤くなる、かゆみがある、臭いがするなどがあります。
予防のためには、毎日のブラッシングやシャンプー、ノミやダニの駆除、アレルギーの原因の特定などが大切です。
サモエドは、白くふわふわの笑顔の犬種ですが、飼い主しか知らないあるあるがたくさんあります。例えば、以下のようなことです。
換毛期の変貌：サモエドは、春と秋に大量の抜け毛が出る換毛期があります。
この時期になると、体やしっぽ、顔の毛が徐々に抜け落ちて、フワフワだった被毛がスカスカになります。
そして、顔の中心部の毛が短いまま顔周りの毛が伸びていくと、顔面と顔周りの毛の境界がはっきりわかる状態になります。
この時期のサモエドは、見た目が「別犬」レベルに変わってしまいます。
食べ物に対する執着：サモエドは、食べ物に対してとても執着します。
食事の時間になると、飼い主の動きをじっと見つめて、お皿にご飯が入るのを待ちます。
食べている間は、他の犬や人に邪魔されないように、お皿を守ります。
食べ終わった後は、他の犬のお皿をチラ見しながら、もしかしたら残っているかもしれないと期待します。
食べ物に関するしつけは、サモエドの飼い主にとって大きな課題です。
声が大きい：サモエドは、人や犬とコミュニケーションをとるために、よく声を出します。
その声は、吠えるだけでなく、ワンワンやキュンキュン、ウーッやアウーなど、さまざまな音色で表現します。
その声量は、かなり大きく、近所迷惑にならないように注意が必要です。
甘え上手：サモエドは、人間の家族としての自覚が強い犬種です。
そのため、飼い主さんに対してはとても甘え上手です。
お腹を見せて撫でてもらったり、ぎゅっと抱きついたり、顔を寄せてキスしたりします。
その可愛らしい仕草には、飼い主さんもメロメロになってしまいます。
サモエドは、飼い主しか知らないあるあるで笑わせてくれる犬種です。
その笑顔は、人との絆の証なのかもしれませんね。
以上が、サモエドについてです。
いかがでしたか？
サモエドは、笑顔の犬種として人気の高い犬種ですが、その歴史や性格、特徴、病気、飼い主しか知らないあるあるなど、知っておくとより愛着が深まる情報がたくさんあります。
サモエドを飼っている方も、これから飼おうと考えている方も、ぜひ参考にしてください。
